PTA広報「こうしたら楽だよね」5つのアイディア

きしもとデザインの学校写真

そろそろ2学期号の方向性もかたまってきたので、12月の発行に向けて原稿が出来上がり始めます。台風や豪雨が週末に重なることが多かったので、運動会など学校行事の延期によってスケジュールがズレることではPTAのお母さんたちも大変でしたね。

広報誌デザインのご依頼をいただく中で、たくさんの幼稚園や小中学校の保護者の方たちとのお話、また、自身も広報委員の経験をした中で「広報委員の広報誌発行ってもっとこうできたら楽なのにね」と思うことが多々あります。

そもそもPTA広報誌って?!

以前のブログでも触れましたが、要するに目的は「学校での子供たちの活動報告や、保護者の子供たちのための活動をお知らせしますので、ぜひ知ってください。そして一緒に子供たちを見守っていきましょー」というものです。

なのに、最近のPTAって
「6年間のうちに子供の人数分だけやらなければいけない」
「高学年でやると大変だから、低学年のうちにやっておいたほうがいい」
「今やっとかなければ委員長になるから大変だ」
と、、、まるで学年ごとの生け贄を選出するような雰囲気、、、

数人で会議中のテーブル

保護者ならば我が子の通う学校に、どんな雰囲気の行事があって、どんな先生方がいて、児童のためにどんなことをしていて、じゃーPTAってのは学校とどういう風にかかわっているのかしら?!って興味はあるはずなのに、、、

嫌々回ってくるハズレくじ扱いなのはなぜでしょう。

大変そうな印象があるから?

お仕事してるお母さんが多いからそりゃ大変なのもわかります。乳児や要介護のご家族がいてもなかなか時間がとれませんしね。そもそもママ友的な、お母さん同士での集まりが苦手な方もいるでしょう。あとはパソコンが苦手とか、ですかね。

そういえば、PTA入会は任意だから入らなくてもいいといううわさが広まって、勇気ある保護者が入会を拒否したら、子供が登校班に入れてもらえないとか、行事に参加できないとか、真偽が定かではないもののなんだかコワいうわさも聞きます、、、笑

脱PTAやPTA撲滅のために労力を使うってのも、本末転倒ですよね。

ならば、おとなしくどれかの委員に入るというノルマをこなしちゃったほうがいいよね!ということで、もし広報委員になって楽しくラクちんに任務を終えるならば、こんな方法があるよ!のアイディアを5つお知らせします。

1、年1回の発行にする

2018年2月のカレンダー

ご依頼いただく学校さんで一番多いのが1学期と3学期の年2回発行。きしもとデザインにご依頼頂く中では実に80%の学校さんが年2回発行です。

でも、この場合の1学期号って、ものすごいスケジュールがタイトなんです。4月後半にPTAでの委員が決まったのに、夏休み前までの発行スケジュール逆算すると、、、
はじめまして~って挨拶した翌5月にはなんの行事をどのページにどういう風に載せるか、レイアウトと記事と写真までを決めなきゃいけないことになります。

ナン年生のダレのお母さんかわかる前に(笑)年間行事表見ながら話を進めていかないと全然間に合わない~~!

そしてだいたいが先生紹介で埋まります。先生のお写真とアンケート結果を集めて全ページを埋め尽くすという。

それでも良いと思うのですが「はじめまして、クラス担任です、クラスのみんなと楽しい1年を過ごします!」という挨拶文を、夏休み直前に拝見しても、もう個人面談や保護者会で先生とご挨拶済んでるはずですしね、、

だったら、2学期または3学期の年1回の発行に向けて、委員会内での役割分担もでき、掲載内容も決め、しっかりプランをたててから発行に向けて動いたほうが、スケジュールにも余裕をもてる上にクオリティの高い紙面ができるはずです。

また年1度の発行ならばページ数が増えたとしても、2度の発行よりは予算が抑えられます。

2、年度区切り(引継ぎ)を5月にする

友達同士で約束を交わしている

とても斬新でとてもスムーズだと感じたアイディアです。学校の年度区切りは変えられませんから、PTAの広報委員のお仕事についてだけの話ですが、、、

年2回発行の場合に、引継ぎのタイミングを1学期発行号の後にする!というアイディア。任期内の1度目のお仕事が3学期発行号、2度目のお仕事が翌年の1学期発行号の制作ということ。

おすすめの広報委員の任期とお仕事順の表

上段「一般的な委員任期」では、委員決定から1学期発行まで慌ただしい!
下段「おすすめの任期と仕事順」ならば、しっかり準備ができる!

つまり新しい委員さんが4月に決まったら、最初のお仕事は3学期発行に向けた中身のお話し合い。二度目のお仕事が翌年度の先生紹介を5月に発行すること。それで任務を終えて引継ぎするという流れです。

先生紹介が5月ならば、前項で感じていた「もう先生のことは知ってるのに、夏休み前にはじめましてと言われる記事になる」という時期のズレもなくなります。

何より着任してからすぐの発行で慌ただしくなることはないですし、前任の委員さんの5月発行の様子を見学でき、一緒に打ち合わせなどに参加することによっていざ自分たちが3学期発行に向けて動く際にスムーズになるはずです。

3、記事は先生方にも書いてもらう

パソコンで文章を考えている写真

つづいては、記事を書くのが苦手なお母さんや、写真だけが掲載してあるちょっと寂しい紙面の対策にもなる一策です!

時代に合わせて新しく変わっていく学科や授業のカリキュラムなど、保護者側のうわさ話では正しい情報が得られない分野の記事を、先生方に依頼して書いていただくのはいかがでしょう。

たとえば、ダンスやプログラミングという保護者世代からしたら全く新しい授業についてや、英語の授業のスタイルがこれから中学や高校、大学受験までどのように変わっていくか、そんな宿題を持ち帰る子どもたちに保護者がどう向き合えば良いか、家庭内でのサポート方法など、先生方から為になる情報を教えてもらいましょう!

先生方もお忙しいと思うので恐縮だけれど、PTAはParent-Teacher Associationですから、Parentだけではなく、Teacherも500字~1000字ほどで記事を書いていただくというかたちで協力していただけたら良いですね。

4、写真屋さんと先生方から写真をもらう

カメラマンのカメラ

記事を書いてもらうアイディアと似ちゃってるのだけど(笑)、、、
これが叶えば、保護者が写真撮影のために学校に忍び込んだり(いや、悪いことしてるわけじゃないですけど)、行事のたびに担当を割り振って撮影をすることも少なくなります。

遠足や修学旅行などイベントの際に同行してくれる学校提携のプロカメラマンさんっていますよね?その写真屋さんから学校経由で写真をもらうことができます。

交渉次第だと思うのですが、学校に買ってもらう場合もありますし、広報誌への掲載にのみ使用というお約束をして無償で提供してくれる写真屋さんもあるとのことです。

また先生方に撮影してもらう写真についてですが、昨今は学校のオフィシャルホームページの閲覧数って先生方はとても大事に思っていらっしゃいます。そのため毎日の授業の様子や給食メニューなどをじゃんじゃんブログに掲載します。

その記事のために、保護者が普段は見ることができない子供たちの様子や光景を写真におさめていることが多いです!そのお写真を広報誌掲載用に頂戴できないか伺ってみましょう!

1週間分の給食写真をもらって「密着!子供たちの給食時間」という記事や、掃除の時間を撮影してもらって「子供たちの掃除時間に潜入しました」という記事で1ページ作ることもできますよ!

5、フォトギャラリーページをつくっちゃう

きしもとデザイン制作の広報誌

新聞や雑誌のように、ひとつのトピックスについて記事と写真とキャプションを美しく掲載しないといけないとプレッシャーに感じられているならば、いったんその概念を外して、、、

入学式や運動会、修学旅行など、大きな行事はトピックスとして独立させたほうが広報誌らしく仕上がるかもしれませんが、たとえば各学年ごとのミニ社会科見学だったり、芋掘りとか校内散策、プチトマト収穫みたいなちいさな行事については、まとめて見開き2ページくらいにババババとたくさんの写真を並べ、記事なんて不要なフォトギャラリーページにしちゃうのも有りです。

これも前述アイディアのように、先生方が撮影された写真を頂戴して並べれば、保護者にとっては保護者が見る機会のなかった普段の子供たちの様子が見られます。学年ごとに並べてあげたら親切ですね。

さらに「もっと見たい場合は学校のホームページへ!」とオフィシャルサイトへの誘導をかければ先生方が気にしてるホームページのアクセス数にも貢献できます!

これなら先生方も絶対に賛成してくれると思うのです!

以上、そもそもの広報委員の「前例にならって」を打ち崩すアイディアや、先生たちを巻き込むアイディアを実現して、広報委員を楽しくラクちんに担えればいいなと思ってご紹介しました。